2009-01-01から1年間の記事一覧

机上のふわふわ

テレビには興味がなくて ラジオばかり聴いてる 声に恋する5秒前 黒くて四角の箱の中 に、また箱があったよ ねえ、コレ ちょっとくらいなら ひっくり返してしまって、いいでしょ? ねえ、もっと叫んで すっかり世界まるごと ひっくり返してしまってよ。 ――ガ…

モレ/ノイズ

なんでも図式的に当て嵌めると すっかりノイズは除去されるが 多くのモレを発生させてしまう

自由と勝手

「他人がどう思おうが自由」 「他人がどう思おうが勝手」 両者は似て非なるもの。 と思うのは私の自由か それとも勝手か。

蜘蛛の糸

ゆらゆらと 視界にゆれるのは糸だろうか もしくは煙草の残り香 ただようまぼろしは ほどけてからまって 朝露に濡れた蜘蛛の糸が とてもきれいだった 落ち葉をかさかさ踏みならして 通りを行き交う人々の靴音はまばら 遠く聴こえる風の声 まるで古い映画のよ…

世界の終り

やっと 世界は終わったのだという 鈍色の水面を照らす灯台の灯りは 世捨て人をも見放して 夜風に屹立して静寂 暗夜に映える孤独の影絵に 語る言葉も今はなく 茂みに乗り捨てられた一台の車 その傍に一匹の黒猫が座っている 二人は互いに身を寄せ合い 世界の…

愛をすることの考察(改訂版)

そう。 願いがひとつだけ叶うとしたら? あなたに言われたから、わたしは答えを探しに夢の世界に潜っていった。 びっくりした。 だって、世界はすでに 水没していたのだから。 それはまるで 果てしない壮大な水槽の中にいるような感じ。 わたしはぷかぷかと …

「メタ的思考」は結局のところ超越論的な自分によるロマンチックイロニーで、すなわちそれは独我論なのだから、外部を志向しようとすればする程、それは内部の強度を高めているだけで、けれどそういった生き方しか出来なくなった人々にとってみればそのコト…

あそび

なつい。いや、あつい。いや「なつい」という言葉が既に「夏」と「熱い」との両単語のなかから互いの主要な構成要素を組み合わした記号表現(シニフィアン)であることは最早自明なのだと、前回の講義で説明したところである(同様に、パロールがあくまでラ…

先月の読書履歴

森鴎外「ヰタ・セクスアリス」「舞姫」 伊藤左千夫「野菊の墓」 国木田独歩「武蔵野」 森下くるみ『すべては「裸になる」から始まって』 阿部和重「インディヴィジュアル・プロジェクション」「トライアングルズ」 堀江敏幸「熊の敷石」「砂売りが通る」「城…

《カワイイはつくれる》というキャッチコピーは的を得ている。 なぜなら「カワイイ」は作られることによってのみ在るからである。