あそび

 なつい。いや、あつい。いや「なつい」という言葉が既に「夏」と「熱い」との両単語のなかから互いの主要な構成要素を組み合わした記号表現(シニフィアン)であることは最早自明なのだと、前回の講義で説明したところである(同様に、パロールがあくまでラングを基盤とした日常的会話であることは改めて説明するまでもない)。ここで再度留意しておきたいのだが、所謂「懐かしい」という形容詞の略語としての「なつい」というエクリチュールは、本稿では除外の対象とする。これは私的(ないし詩的/ポエティック)な表現による論述の誤読を防ぐためである。以下の記述において読者は、我々が冒頭より従ってきた文脈どおり、外部からのノイズを含有しない、あくまで純粋なかたちでもっての「なつい」という記号内容(シニフィエ)を提示しているのだと了解していただきたい。



最近なんだか「なつく」ないですか?
これも春のせいですかねー?
でも、いつも春ってこんな「なつい」ものでしたっけ?
いつもとくらべても前例のない「なつさ」です、これは。
ムショーに「なつく」なった時は家に閉じこもるのはよくない!
かえって外出したほうが晴れ晴れとしてよかったりします。
(ま、でも外出したところで「なつい」のは変わらないですけど…)
ベスト外出ポイントは淀川の河川敷です。
ここは「なつい」なりに心地いい「なつさ」だったりします。
草の匂いとか肌にふれる生温い風が「なつい」気分にさせます。
湿気の具合とかちょうどいいシゲキの「なつさ」です。
高校んときにやってた体育祭の応援団のころも、ちょうどそんな空気でした。
懐かしいですねー。
あの頃の熱気が今のぼくを「なつく」させているんですねー。
…「なつく」なってきたんで涼みにいってきます。


最近、あんまりあついんで、頭がやられた結果がこれだよ!